経営力向上計画の期日完全ガイド|申請から認定までの全期限

 経営力向上計画には、申請期限、設備取得の期日、認定までの期間、計画実施期間など、さまざまな期日が存在します。
期日を守らないと税制優遇が受けられないケースもあるため注意が必要です。
本記事では、経営力向上計画に関するすべての期日について詳しく解説します。

この記事の監修

中小企業診断士 関野 靖也

大学卒業後、大手IT企業にて、システムエンジニアとして勤務。株式会社ウブントゥ創業後は補助金申請支援実績300件以上、経営力向上計画や事業継続力向上計画など様々な公的支援施策の活用支援。

中小企業庁 認定経営革新等支援機関
中小企業庁 情報処理支援機関
中小企業庁 M&A支援機関
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会
経済産業大臣登録 中小企業診断士

申請から認定までの処理期間

経営力向上計画を申請してから認定を受けるまでには、一定の処理期間が必要です。申請方法によって期間が大きく異なります。

電子申請の場合の標準処理期間

経営力向上計画申請プラットフォームを利用した電子申請の場合、経済産業部局のみへの申請であれば標準処理期間は約14日(休日除く)です。これは申請書受理から認定までにかかる期間となります。

 

ただし申請書に不備がなく、特定許認可の承継の特例の適用もない場合に限られます。記入漏れや計算ミスがあると、各事業所管大臣からの照会や申請の差し戻しが発生し、手続き時間が長期化してしまいます。

 

休日等とは、土曜日・日曜日・国民の祝日に関する法律の休日および12月29日から1月3日までを指します。これらの日は処理期間に含まれないため、年末年始を挟む場合は特に注意が必要です。

 

電子申請の大きなメリットは、この処理期間の短さです。郵送での申請と比較して半分以下の期間で認定を受けられるため、急ぎで設備投資を行いたい企業にとって有利な選択肢となります。

郵送申請の場合の標準処理期間

郵送での紙申請の場合、標準処理期間は約30日(休日除く)となります。所管する省庁が単一である場合の期間で、複数省庁にまたがる事業を行っている場合は約45日が必要です。

 

不動産取得税の軽減措置または許認可承継の特例を利用する場合は、さらに日数が必要になります。関係行政機関における評価・判断に時間がかかるためです。

 

標準処理期間はあくまで目安であり、この期間内の処理が約束されるものではありません。申請内容の不備を補正する期間は標準処理期間に含まれないため、必ず余裕を持った申請スケジュールを組むことが重要です。

 

特に決算期末が近い場合は要注意です。税制措置を受けるためには事業年度内に認定を受ける必要があるため、決算期を考慮して早めに提出するようお願いします。

設備取得の期日に関する重要ルール

経営力向上計画で税制措置を受ける場合、設備取得のタイミングには厳格なルールがあります。原則と例外を正しく理解することが必要です。

認定後取得が原則

経営力向上設備等については、経営力向上計画の認定後に取得することが原則です。つまり、まず計画を申請して認定を受けてから、設備を購入・導入するという流れが基本となります。

 

工業会等による証明書や経済産業大臣による確認書も、設備取得前に申請する必要があります。A類型の工業会証明書、B類型やD類型、E類型の経産局確認書は、すべて設備の引き渡しを受ける前に取得しておかなければなりません。

 

この原則を守ることで、確実に税制措置を受けることができます。設備投資を検討している企業は、購入契約を結ぶ前に経営力向上計画の申請手続きを開始することをおすすめします。

 

ただし2025年4月1日より、工業会証明書や経産局確認書の申請手続きと同時並行で計画認定に係る審査を行うことを可能とする柔軟な取扱いが終了しますので注意してください。

例外の60日ルール

原則に従えない場合の例外規定として、設備取得後60日以内の申請が認められています。経営力向上計画申請前に設備を取得する場合は、申請書到達日から遡って60日以内に設備を取得する必要があります。

言い換えると、設備取得日から60日以内に経営力向上計画の申請書が行政庁に到達する必要があるということです。計画変更により事業に必要な設備を追加する場合も同様のルールが適用されます。

紙申請においては、設備取得日から起算して60日目が閉庁日に該当する場合、翌開庁日に到達した場合でも審査が開始されます。土日祝日を挟む場合も考慮してスケジュールを立てましょう。

なお事業承継等を伴う設備取得やE類型を活用する場合は、この60日ルールの例外となります。これらのケースでは別途確認が必要です。

事業年度内の認定取得が必須

設備取得後60日以内の申請が認められたとしても、さらに重要な期日があります。税制の適用を受けるためには、当該設備を取得し事業の用に供した年度、つまり各企業の事業年度内に認定を受ける必要があります。

 

制度の適用は年度単位で判断されるため、年度末ギリギリに設備を取得して申請した場合、認定が翌年度になってしまうと税制の適用を受けることができません。当該事業年度を超えて認定を受けた場合は適用外となるため注意が必要です。

 

例えば3月決算の企業が2月末に設備を取得し、すぐに申請したとしても、認定が4月以降になれば当該事業年度の税制措置は受けられません。電子申請で約14日、郵送で約30日かかることを考慮すると、少なくとも決算日の1か月以上前には申請を完了させる必要があります。

 

即時償却や税額控除のメリットを最大限活用するためには、計画的なスケジュール管理が不可欠です。設備投資を検討する段階から、決算期と認定期間を意識した計画を立てましょう。

税制措置の申請期限

中小企業経営強化税制には適用期限が設定されており、現行措置を受けるためには期限内の申請が必要です。

2025年3月31日までの現行措置

中小企業経営強化税制の現行措置、つまり2025年3月31日までの制度の対象となるためには、2025年3月31日までに経営力向上計画の申請が必要となります。これは経営力向上計画の経過措置として定められています。

 

現行措置では、C類型(デジタル化設備)も対象に含まれていますが、2025年4月1日以降の新制度ではC類型が対象外となります。デジタル化設備での税制措置を検討している企業は、必ず3月31日までに申請を完了させる必要があります。

 

また暗号資産マイニング業の用に供する設備も、令和7年度税制改正により対象外となります。該当する設備の導入を予定している場合は、早急に申請手続きを進めることをおすすめします。

 

申請は3月31日までに行えば良いため、設備の取得自体はその後でも構いません。ただし前述の60日ルールや事業年度内の認定取得要件は別途守る必要があります。

2025年4月以降の新制度

2025年4月1日からは、中小企業経営強化税制の内容が一部変更されます。デジタル化設備(C類型)が対象外となるほか、経営力向上計画の申請に関する柔軟な取扱いも終了します。

 

新制度では、A類型(生産性向上設備)、B類型(収益力強化設備)、D類型(経営資源集約化設備)、E類型(経営規模拡大設備)が継続して対象となります。特にE類型に関する詳細は今後中小企業庁のホームページに掲載される予定です。

 

設備投資計画を立てる際は、現行措置と新制度のどちらが自社にとって有利か検討する必要があります。デジタル化設備を導入予定であれば現行措置の期限内に申請すべきですし、それ以外の設備であれば新制度での申請も検討できます。

 

税制改正の内容は税制関連法令案の成立・施行が前提となるため、最新情報は必ず中小企業庁のホームページで確認してください。

計画の実施期間と満了時の取扱い

経営力向上計画には実施期間を設定する必要があり、期間満了時には適切な対応が求められます。

計画期間の設定ルール

経営力向上計画の実施期間は、3年から5年の範囲で設定します。事業分野別指針がある場合は、その指針に従った期間設定が必要です。事業分野別指針がない場合は基本方針に基づき設定します。

 

5年間の計画の場合、労働生産性の目標伸び率が原則2パーセント以上とされています。ただし業種や事業規模等を勘案して弾力的に目標を設定することもできます。

 

計画期間の起点は、認定を受けた日ではなく、申請書に記載した実施開始日となります。そのため申請時には、認定までの期間を考慮した適切な開始日を設定することが重要です。

 

計画期間中は、計画に記載した取り組みを着実に実行し、目標達成に向けて努力する必要があります。所得拡大促進税制の上乗せ措置を受ける場合は、給与増加割合に関する報告書の提出も求められます。

実施期間満了時の対応

経営力向上計画の実施期間が満了する場合、いくつかの選択肢があります。計画に記載した取り組みが完了し、目標を達成した場合は特段の手続きは不要です。

 

一方で、実施期間満了後も継続して経営力向上に取り組む場合は、新たな経営力向上計画を策定・申請することができます。特に設備投資を継続する予定がある場合は、新規申請を検討すべきです。

 

実施期間満了前に追加の設備投資を行いたい場合は、変更認定申請を行います。計画期間の延長はできませんが、計画内容の変更や設備の追加は可能です。

 

中小企業庁では実施期間満了に伴う申請の具体例をPDF形式で公開しています。不明な点がある場合は、中小企業庁事業環境部企画課の経営力向上計画相談窓口に問い合わせることをおすすめします。

まとめ

経営力向上計画には多くの期日が関係しており、それぞれを正確に把握することが重要です。申請から認定までは、電子申請で約14日、郵送で約30日の処理期間が必要となります。

 

設備取得の期日については、認定後の取得が原則ですが、例外として設備取得から60日以内の申請も認められています。ただし税制措置を受けるためには、事業年度内に必ず認定を受けなければなりません。

 

中小企業経営強化税制の現行措置を利用するには、2025年3月31日までに申請が必要です。特にC類型のデジタル化設備は新制度では対象外となるため、該当する企業は早急に申請手続きを進めるべきです。

 

計画の実施期間は3年から5年で設定し、期間満了時には新規申請や変更申請など適切な対応を検討します。すべての期日を守り、計画的に申請手続きを進めることで、税制優遇や金融支援といったメリットを最大限活用できるでしょう。決算期を考慮し、余裕を持ったスケジュールで申請することを強くおすすめします。

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