新規事業説明会の開催方法と成功させるポイントを解説

新規事業を立ち上げる際、関係者への理解促進や協力を得るために、説明会の開催が重要になります。しかし、どのように準備し、何を伝えるべきか悩む担当者は少なくありません。

本記事では、新規事業説明会の目的や種類、効果的な開催方法から当日の進行、フォローアップまで、成功させるための具体的なポイントを詳しく解説します。

この記事の監修

中小企業診断士 関野 靖也

大学卒業後、大手IT企業にて、システムエンジニアとして勤務。株式会社ウブントゥ創業後は補助金申請支援実績300件以上、経営力向上計画や事業継続力向上計画など様々な公的支援施策の活用支援。

中小企業庁 認定経営革新等支援機関
中小企業庁 情報処理支援機関
中小企業庁 M&A支援機関
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会
経済産業大臣登録 中小企業診断士

新規事業説明会とは

新規事業説明会は、企業が新たに立ち上げる事業について、関係者に対して詳しく説明するイベントです。

 

対象者や目的によって形式や内容が大きく異なります。新規事業の成功には、様々なステークホルダーからの理解と支援が欠かせません。そのため、説明会を通じて事業のビジョンや戦略、期待される成果を明確に伝え、協力体制を構築することが重要です。

 

説明会の対象は多岐にわたります。社内の経営層や他部署の社員、外部の投資家やパートナー企業、新規事業に参画する人材の採用候補者など、それぞれの立場に応じた情報提供が求められます。

 

切な説明会を開催することで、新規事業への理解を深め、必要なリソースを確保し、プロジェクトを円滑に進めることができるでしょう。

新規事業説明会を開催する目的

新規事業説明会には、明確な目的が存在します。目的を理解した上で準備することで、より効果的な説明会を実施できます。

社内の理解と協力を得る

社内向けの新規事業説明会は、経営層や既存事業部門からの理解と協力を得るために開催されます。新規事業は既存の業務とは異なるアプローチや考え方が必要となるため、社内での理解がなければリソース配分や人材確保が困難になります。

 

特に大企業では、社内手続きや承認プロセスに多くの時間がかかることが一般的です。稟議書の作成や部長承認、役員承認、全社会議での説明など、複数の段階を経る必要があります。

 

前に丁寧な説明会を実施しておくことで、その後の社内調整がスムーズになるでしょう。また、定例会議や四半期ごとの全社発表会など、進捗報告の場面も頻繁にあります。

 

新規事業は目立つ存在であるため、常に社内から注目を浴びます。定期的な説明会を開催し、プロジェクトの進捗や成果を共有することで、継続的な支援を得ることができます。

投資家やパートナーからの資金調達

外部の投資家やパートナー企業向けの説明会は、資金調達や事業提携を目的として開催されます。新規事業の立ち上げには多くの資金が必要となるため、外部からの投資を獲得することは重要な課題です。

 

投資家向けの説明会では、事業計画の妥当性、市場規模や成長性、収益モデルの実現可能性などを論理的に説明する必要があります。データやエビデンスに基づいた説得力のあるプレゼンテーションが求められます。

 

また、パートナー企業との提携を目指す場合、お互いのビジネスにどのような価値をもたらすのかを明確に示すことが重要です。単に自社の事業内容を説明するだけでなく、協業によるシナジー効果や具体的な協力体制について提案することで、関心を引くことができるでしょう。

 

投資家やパートナーは複数の案件を比較検討しているため、説明会での印象が今後の関係性を大きく左右します。

優秀な人材の採用と組織形成

新規事業に参画する人材を採用するための説明会も重要です。新規事業の成功には、優秀な人材の確保が欠かせません。

 

企画している事業に必要な専門知識を持つ人材、プロジェクトを円滑に進められるコミュニケーション能力の高い人材、課題発見と解決力が高い人材など、多様なスキルセットを持つメンバーを集める必要があります。採用候補者に対しては、新規事業のビジョンや魅力、働く環境、キャリアパスなどを具体的に伝えることが求められます。

 

特に、既存事業とは異なる挑戦的な環境であることを正直に説明し、その上でどのような成長機会があるのかを示すことが重要です。説明会では、実際に働く社員の生の声が参加者に大きな影響を与えます。

 

新規事業責任者や現場で活躍するメンバーが登壇し、プロジェクトへの熱量や具体的な業務内容を伝えることで、候補者の志望度を高めることができるでしょう。

説明会開催までの準備プロセス

効果的な新規事業説明会を実施するためには、入念な準備が必要です。段階的に準備を進めることで、当日の成功につながります。

ターゲットと目的の明確化

まず最初に、説明会のターゲットと目的を明確にすることが重要です。社内向けなのか外部向けなのか、経営層向けなのか現場社員向けなのか、対象者によって説明すべき内容や伝え方が大きく異なります。

 

ターゲットが定まらないと、説明会の内容がブレてしまい、結果として印象に残らないイベントになってしまいます。「誰に、何を伝え、どのような行動を取ってもらいたいのか」を具体的に設定しましょう。

 

例えば、経営層向けであれば事業の収益性や戦略的意義を重視し、投資家向けであればROIや市場規模を詳しく説明する必要があります。採用候補者向けであれば、働く魅力ややりがいを中心に伝えるべきでしょう。

 

ターゲットを明確にすることで、説明会の内容や進行方法をより具体的に設計できます。

開催形式とスケジュールの決定

説明会をオンラインで実施するか、オフラインの会場で開催するかを決定することも重要です。オンライン説明会であれば、参加しやすさが向上し、遠方の関係者にもアプローチできます。

 

移動コストや会場費を抑えられるというメリットもあります。一方、オフライン説明会では、直接の対話や熱量を伝えやすく、より深いコミュニケーションが可能です。

 

会場の雰囲気や社内の空気感を肌で感じてもらえる点も大きな利点です。自社が定めた対象者に対して、より有効な形式を選定しましょう。最近では、両方の利点を活かしたハイブリッド形式も増えています。開催日時の設定も成功の鍵となります。

 

ターゲット層が参加しやすい時間帯を選ぶことが重要です。社内向けであれば業務時間内、外部向けであれば業務終了後の時間帯が適している場合が多いでしょう。複数回の開催を検討することで、より多くの参加者を確保できます。

プレゼンテーション資料の作成

説明会の核となるプレゼンテーション資料の作成には、十分な時間と労力をかけるべきです。資料には、事業の背景や目的、市場分析、競合状況、ビジネスモデル、収益計画、実行スケジュールなど、包括的な情報を含める必要があります。

 

ただし、情報を詰め込みすぎると理解しづらくなるため、ターゲットに応じて内容を調整することが重要です。視覚的にわかりやすい資料作りも欠かせません。

 

グラフや図表を効果的に使い、複雑な情報を簡潔に伝える工夫をしましょう。企業のビジョンやミッションとの接続を明確に示すことも大切です。

 

新規事業がどのように会社の将来に貢献するのか、社会的な価値は何かを伝えることで、参加者の共感を得ることができます。資料作成後は、複数の関係者にレビューしてもらい、フィードバックを反映させることで、より完成度の高い資料に仕上げることができるでしょう。

登壇者の選定とリハーサル

説明会の登壇者選定は、成功を左右する重要な要素です。新規事業責任者だけでなく、実際に現場で働くメンバーや、専門知識を持つ技術者など、多様な視点を持つ人材を登壇させることで、よりリアルな情報を提供できます。

 

経営層が自社の理念やビジョンを魅力的に語る機会を設けることも効果的です。登壇者が決まったら、必ずリハーサルを実施しましょう。

 

レゼンテーションの流れを確認し、時間配分が適切かをチェックします。質疑応答で想定される質問をリストアップし、回答を準備しておくことも重要です。

 

ハーサルを通じて、登壇者の不安を軽減し、自信を持って本番に臨めるようにサポートしましょう。

説明会当日の進行と成功のポイント

準備が整ったら、いよいよ説明会当日です。スムーズな進行と参加者への配慮が、成功の鍵となります。

効果的なオープニング

説明会の冒頭で、参加者の関心を引きつけることが重要です。自己紹介や会社紹介は簡潔に済ませ、早い段階で新規事業の核心に触れるようにしましょう。

 

なぜこの事業を始めるのか、どのような社会的課題を解決するのかを明確に伝えることで、参加者の興味を喚起できます。オープニングでは、説明会の目的や流れを簡単に説明し、参加者が安心して聞ける環境を作ることも大切です。

 

質疑応答の時間があることを事前に伝えておくと、参加者は疑問点をメモしながら聞くことができます。

双方向のコミュニケーション

一方的な情報提供に終始せず、参加者との対話を重視することが重要です。質疑応答の時間を十分に確保し、参加者からの質問には丁寧に回答しましょう。

 

大人数が参加する説明会では質問が少なくなる傾向にあるため、少人数のグループに分かれた座談会を設けることも効果的です。社員と参加者が意見を交換しやすい環境を作ることで、より深い理解と共感を得ることができます。

 

参加者からの質問に対して、取り繕わずにありのままを伝える姿勢も大切です。新規事業には不確実性がつきものであり、すべてを完璧に計画できるわけではありません。

 

課題や懸念点についても正直に説明し、それに対してどのように取り組むつもりかを示すことで、信頼関係を構築できるでしょう。

クロージングと次のステップ

説明会の終盤では、参加者に具体的な行動を促すクロージングが重要です。社内向けであれば協力や承認の依頼、投資家向けであれば次回の面談設定、採用候補者向けであればエントリーや面接の案内など、明確な次のステップを提示しましょう。

 

説明会の内容を振り返る資料や、事業計画書の配布も効果的です。参加者が後から内容を確認できるようにすることで、説明会後も継続的に情報を届けることができます。

 

また、参加者へのお礼を忘れずに伝えることも大切です。時間を割いて参加してくれたことへの感謝の気持ちを示すことで、好印象を残すことができるでしょう。

説明会後のフォローアップ

説明会は開催して終わりではありません。その後のフォローアップが、実際の成果につながります。

参加者へのお礼と追加情報の提供

説明会終了後は、できるだけ早く参加者にお礼のメッセージを送りましょう。メールや手紙で感謝の気持ちを伝えるとともに、説明会で使用した資料や追加情報を提供します。

 

説明会中に時間の関係で詳しく説明できなかった点や、質疑応答で出た質問への補足回答なども含めることで、参加者の理解を深めることができます。投資家やパートナー企業に対しては、個別のフォローアップミーティングを提案することも効果的です。

 

説明会では伝えきれなかった詳細な計画や、具体的な協業の可能性について、一対一で話し合う機会を設けることで、より深い関係性を構築できるでしょう。

アンケートの実施と改善

説明会の効果を測定し、次回以降の改善につなげるためには、参加者にアンケートを実施することが有効です。説明が分かりやすかったか、どの点に魅力を感じたか、改善が必要な点は何かといった項目を設定し、具体的なフィードバックを収集します。

 

アンケートの質問項目は少なめかつ分かりやすくすることで、より正確な回答が集まりやすくなります。収集したアンケート結果を分析し、説明会の内容や進行方法を改善していくことで、次回はさらに効果的なイベントを企画できるでしょう。

 

参加者の意見を真摯に受け止め、継続的に改善していく姿勢が重要です。

継続的な情報発信

説明会は一度きりのイベントではなく、継続的なコミュニケーションの起点と捉えるべきです。定期的にニュースレターや進捗報告を送ることで、新規事業への関心を維持し、関係者との接点を強化できます。

 

特に、合同説明会では参加者が複数の企業の情報を収集するため、次第に印象が薄れていきます。途切れのないコミュニケーションをとることで、継続的な関心を維持し、最終的な協力や投資、採用につなげることができるでしょう。

 

SNSやウェブサイトを活用し、新規事業の最新情報を発信することも効果的です。

まとめ

新規事業説明会は、関係者からの理解と協力を得るための重要なイベントです。社内の理解促進、投資家やパートナーからの資金調達、優秀な人材の採用など、明確な目的を持って開催することが成功の鍵となります。

 

効果的な説明会を実施するためには、ターゲットと目的の明確化、適切な開催形式とスケジュールの決定、質の高いプレゼンテーション資料の作成、登壇者の選定とリハーサルなど、入念な準備が欠かせません。当日は、参加者の関心を引きつけるオープニング、双方向のコミュニケーション、明確な次のステップの提示を心がけましょう。

 

説明会後のフォローアップも重要であり、お礼と追加情報の提供、アンケートの実施と改善、継続的な情報発信を通じて、関係者との信頼関係を深めていくことが大切です。新規事業の成功には多くの人の協力が必要であり、説明会はその第一歩となります。

 

本記事で紹介したポイントを参考に、効果的な新規事業説明会を開催し、プロジェクトを成功に導いてください。

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