経営力向上計画の認定申請書の写しと認定書|完全活用ガイド

経営力向上計画における認定申請書の写しと認定書は、税制優遇や補助金申請を行う際に不可欠な公的証明書類です。本記事では、これら2つの重要書類の違いから入手方法、活用場面、適切な管理方法まで、中小企業の実務担当者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。

この記事の監修

中小企業診断士 関野 靖也

大学卒業後、大手IT企業にて、システムエンジニアとして勤務。株式会社ウブントゥ創業後は補助金申請支援実績300件以上、経営力向上計画や事業継続力向上計画など様々な公的支援施策の活用支援。

中小企業庁 認定経営革新等支援機関
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一般社団法人 東京都中小企業診断士協会
経済産業大臣登録 中小企業診断士

経営力向上計画における認定申請書の写しと認定書は、税制優遇や補助金申請を行う際に不可欠な公的証明書類です。本記事では、これら2つの重要書類の違いから入手方法、活用場面、適切な管理方法まで、中小企業の実務担当者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。

認定申請書の写しおよび認定書とは

経営力向上計画に関して交付・保管される 認定申請書の写し認定書 は、いずれも中小企業が制度を活用するうえで欠かせない公的性格を持つ書類です。ただし、両者は同じ目的で使われるものではなく、それぞれ異なる役割を担いながら実務の中で使い分けられています。

 

認定申請書の写しは、企業がどのような内容で経営力向上計画を策定し、どのような考え方や数値をもとに申請を行ったのかを示す 計画内容そのものを記録した資料 です。一方、認定書は、その計画が行政機関による審査を経て正式に認定されたことを示す 承認の事実を証明する書類 という位置づけになります。

 

実務の現場では、税制優遇、補助金申請、金融機関への提出などの場面で、計画の中身と認定の事実の両方を確認する必要が生じることがあります。そのため、認定書だけでなく、認定申請書の写しの提出をあわせて求められるケースも少なくありません。

 

こうした背景から、経営力向上計画を活用する際には、申請書の写しと認定書をセットで理解し、それぞれの役割を把握したうえで管理・運用することが重要になります。

認定申請書の写しの概要

認定申請書の写しは、経営力向上計画について 企業がどのような内容で申請を行ったのかを記録した実務資料 です。これは、計画が認定される前の段階で作成される書類であり、申請時点における企業の考え方や計画内容をそのまま反映したものとなります。

 

申請書は、所定の様式に基づく申請書本体と、あわせて提出される別紙によって構成されています。この別紙には、企業の基本的な概要に加え、現状の課題認識、経営力向上に向けた目標設定、具体的な取り組み内容、想定している設備投資や資金調達の方法などが整理して記載されます。計画全体の背景や狙いを把握するための情報が集約されている点が特徴です。

 

認定申請書の写しは、単なる控え書類ではなく、計画の中身を確認するための参照資料として、さまざまな実務の場面で活用されます。たとえば、省エネルギー関連の補助金では、申請書別紙に記載された取り組み内容に省エネ要素が含まれているかどうかが審査の判断材料となることがあり、その確認のために申請書の写しの提出を求められる場合があります。

 

電子申請を行った場合は、システム上で作成した申請書をPDF形式で保存または印刷して保管しておくことが重要です。一方、書面申請の場合には、提出前に必ず全ページのコピーを取り、社内で保管します。申請書には計画策定時点の詳細な情報が含まれているため、後日の変更申請や実績確認を行う際の基礎資料としても役立ちます。

認定書の概要

認定書は、経営力向上計画について 国の所管機関が正式に認定した事実を証明するために発行される公的書類 です。企業が策定した計画内容が一定の基準を満たしていることを行政が確認し、承認した結果として交付されます。

 

認定書には、認定を受けた事業者の名称や所在地といった基本情報に加え、認定日、認定番号、計画の実施期間などが明記されています。これらの情報により、「いつ」「どの計画が」「どの期間について」認定されているのかを第三者が客観的に確認できる構成となっています。認定書は、計画が正式に承認されたことを示す最終的な証拠資料であり、税制優遇や金融支援などの制度を利用する際には欠かすことのできない書類です。

 

書面で申請を行った場合、認定書は袋とじの形式で交付され、認証印が押された状態で返送されます。この袋とじの形状そのものが、書類の真正性を担保する要素となっており、破損や分解を避けた状態での保管が求められます。

 

一方、電子申請の場合はPDF形式で交付され、電子的な署名情報によって改ざん防止が図られています。

 

また、認定書には申請時に提出した別紙資料が併せて収録されており、計画の背景や具体的な取り組み内容まで含めて確認できるようになっています。このため、認定書一式を確認することで、計画の内容と、それが公的に認められた事実の両方を一度に証明できる 点が大きな特徴です。

両者の関係性と違い

認定申請書の写しと認定書の最大の違いは、作成されるタイミングと果たす役割にあります。

認定申請書の写しは、計画を提出した「申請時点」の内容を記録した書類であるのに対し、認定書は、その計画が審査を経て正式に承認された後に交付される「認定結果」を示す書類です。

 

申請書の写しは、企業自身が策定した経営力向上の方針や具体的な取り組み内容を示す資料であり、いわば計画の設計図にあたります。一方で認定書は、その設計図が制度要件を満たしていることを行政が確認し、公式に認めた証明書類です。この点において、法的・制度的な効力は認定書の方が強いと位置づけられます。

 

ただし実務の現場では、両者が明確に切り分けて扱われるわけではありません。税務申告や補助金申請の場面では、認定書によって「認定の事実」を示すと同時に、申請書の写しによって「計画の具体的な内容」を確認する必要があるため、両方の提出を求められるケースが少なくありません

また、認定書の交付まで一定の期間を要することから、補助金申請など期限が厳しい手続きでは、まず申請書の写しを提出し、認定書が交付され次第、後追いで提出するという運用が認められている場合もあります。このような暫定対応が可能なのは、申請書の写しが計画内容を示す一次資料として機能するためです。

 

このように、認定申請書の写しと認定書は、

「計画を示す書類」と「計画が認められたことを証明する書類」として役割を分担しながら、申請から認定、そして制度活用に至る一連の流れを支えています。どちらか一方だけでは不十分となる場面も多いため、両者の関係性を正しく理解し、セットで管理・活用することが実務上は非常に重要です。

認定申請書の写しおよび認定書が必要な場面

認定申請書の写しと認定書は、中小企業が利用できる様々な支援制度において提出が求められます。これらの書類を適切なタイミングで提出することで、税制優遇や金融支援などのメリットを最大限に活用できます。

税制措置の適用における活用

中小企業経営強化税制を活用する場合、認定書の写しは制度適用の前提条件となる書類です。設備投資を行っただけでは税制優遇は受けられず、その投資が「認定を受けた経営力向上計画に基づくもの」であることを、書面で明確に示す必要があります。

 

即時償却や税額控除を適用する際には、法人税または所得税の確定申告において、認定書の写しを税務申告書に添付します。あわせて、計画内容を確認する目的で、認定申請書の写しの提出を求められるケースも少なくありません。特に申請書別紙に記載された設備の仕様や導入目的が、税制対象設備に該当するかどうかの判断材料となります。

 

中小企業経営強化税制には、設備の性質や投資目的に応じて複数の類型が設けられています。生産性向上を目的とする設備、収益力の強化を狙う設備、グループ経営を前提とした投資、賃上げを伴う拡大投資など、いずれの類型であっても「認定を受けていること」が共通の要件です。このため、類型の違いにかかわらず、認定書の存在が税制適用の根拠となります。

 

実務上は、認定書の写しに加えて、工業会等が発行する証明書や、経済産業局による確認書など、設備要件を裏付ける書類を同時に提出します。これらの書類が揃うことで、設備投資が制度要件を満たしていることを多角的に説明できる状態になります。

 

また、税務調査の場面においても、認定書と申請書の写しは重要な役割を果たします。調査では、設備取得の事実だけでなく、「なぜその設備が税制優遇の対象となったのか」という合理性が確認されます。その際、認定書は公的に承認された計画の存在を示し、申請書の写しは投資内容と経営改善との関連性を説明する根拠資料となります。

 

このため、計画期間が終了した後であっても、税務上の保存期間を考慮し、認定書および申請書の写しは継続して保管しておくことが不可欠です。税制措置を「受けた時」だけでなく、「後から説明できる状態」を維持することが、経営強化税制を安全に活用するための実務上のポイントとなります。

補助金申請での提出

各種補助金の申請において、経営力向上計画の認定を受けていることが、評価上のプラス材料として扱われるケースは少なくありません。ものづくり補助金や事業再構築補助金、省エネ関連補助金などでは、事業の実行力や継続性を判断する要素の一つとして、計画認定の有無が確認されます。

 

特に省エネ補助金では、認定申請書の別紙に記載された経営力向上の取り組み内容が重要視されます。申請書の中で、省エネルギーに関する具体的な方針や設備導入の考え方が明示されている場合、単なる設備更新ではなく、経営改善の一環として省エネに取り組んでいる事業であると評価されやすくなります。この確認のため、補助金申請時には認定申請書の写しと認定書の写しの双方を提出することが求められます。

 

実務上よくあるのが、補助金の申請期限が先に到来し、経営力向上計画の認定がまだ完了していないケースです。このような場合、多くの補助金制度では、まず認定申請書の写しを提出し、認定書が交付され次第、追加で提出するという対応が認められています。ただし、これはあくまで暫定的な措置であり、認定書の提出が不要になるわけではない点には注意が必要です。

 

補助金審査の観点では、経営力向上計画の認定を受けていること自体が、企業が中長期的な経営改善に本気で取り組んでいることを示す客観的な材料となります。さらに、申請書に記載された経営課題の整理や改善施策の内容は、補助事業の実現可能性や事業終了後の波及効果を判断する際の重要な参考情報として扱われます。

 

そのため、補助金申請においては「認定を受けているかどうか」だけでなく、認定申請書の中身が補助事業とどのようにつながっているかが問われます。経営力向上計画と補助事業のストーリーが一貫しているほど、審査上の評価につながりやすくなる点は、実務上見落とされがちなポイントです。

金融支援を受ける際の必要性

公的融資や信用保証を活用する場面では、経営力向上計画の認定を受けているかどうかが、資金調達条件に直接影響する要素として扱われます。日本政策金融公庫や民間金融機関を通じた融資では、認定書の写しに加えて、認定申請書の写しの提出を求められることが一般的です。

 

経営力向上計画の認定を受けている企業は、日本政策金融公庫の低利融資制度において、通常より有利な金利条件が適用される場合があります。また、民間金融機関からの借入においても、信用保証協会の保証枠が拡充されるなど、資金調達面での選択肢が広がる点が大きなメリットです。金融機関は、認定書を通じて「経営改善に向けた計画が公的に確認されているか」を重要な判断材料としています。

 

海外展開を目的とした融資制度を利用する場合にも、経営力向上計画の内容が重視されます。クロスボーダーローンなどの制度では、単に海外取引を行う予定があるというだけでは足りず、計画書の中に海外事業の位置づけや目的が明確に記載されているかが確認されます。この点を証明するため、認定書とあわせて申請書別紙の提出が求められます。

 

金融機関の審査では、認定書そのものだけで判断が完結するわけではありません。申請書別紙に記載された資金調達方法、設備投資の背景、事業計画の流れなども含めて、返済可能性や事業の持続性が総合的に評価されます。特に中長期の融資では、計画の数字と実際の資金使途が整合しているかが重視される傾向があります。

 

そのため、金融支援を前提に経営力向上計画を活用する場合は、「認定を受けること」自体を目的にするのではなく、金融機関にどのように読まれるかを意識した計画設計が重要になります。融資制度ごとに必要書類や確認ポイントが異なるため、申請前に金融機関へ提出要件を確認し、認定書と申請書の内容が矛盾なく説明できる状態を整えておくことが、スムーズな資金調達につながります。

認定申請書の写しおよび認定書の入手方法

認定申請書の写しと認定書の入手方法は、電子申請と書面申請で異なります。令和4年4月以降、経済産業部局への申請は原則として電子申請に移行しており、書類の取得方法も変更されています。それぞれの方法を理解し、確実に書類を入手しましょう。

電子申請での取得手順

経営力向上計画は、専用の申請プラットフォームを利用することで、申請から認定書の取得までをすべて電子上で完結させることができます。電子申請を選択した場合、認定申請書と認定書の両方をデータとして管理できる点が大きな特徴です。

 

申請を行うには、事前にGビズIDのプライムアカウントを取得する必要があります。このアカウントは即日発行されるものではなく、申請から発行までに一定の期間を要するため、計画策定と並行して早めに準備を進めておくことが重要です。特に補助金や税制措置のスケジュールが決まっている場合、ここでの遅れが全体の進行に影響することもあります。

 

プラットフォームへログイン後は、画面の案内に沿って申請書を入力していきます。作成途中の内容は随時保存できるため、一度にすべてを完成させる必要はありません。入力内容を見直しながら修正を重ねられる点は、電子申請ならではのメリットといえます。

 

申請書を正式に提出する前には、必ずPDF形式で申請内容を保存しておきましょう。このデータが、後に必要となる認定申請書の写しに該当します。提出後は申請内容を編集できなくなるため、提出前の段階で控えを確保しておくことが、実務上の重要なポイントです。プラットフォームには入力チェックや自動計算の機能が備わっており、記載漏れや数値の不整合を防ぐ役割を果たしますが、最終的な内容確認は自社で行う必要があります。

 

審査が完了し計画が認定されると、マイページ上に認定済みの計画が表示され、そこから認定書をPDF形式でダウンロードできるようになります。認定完了時には通知メールも届きますが、電子申請では認定書が郵送されることはありません。そのため、ダウンロードを失念すると手元に認定書が残らないという点には注意が必要です。

 

電子申請の場合、認定書はいつでも再ダウンロードできますが、税務申告や補助金申請、金融機関への提出など、必要な場面ですぐに提出できるよう、認定後は速やかに保存・バックアップを行っておくことが、スムーズな制度活用につながります。

書面申請での入手方法

やむを得ない事情により電子申請を利用できない場合、経営力向上計画は書面による申請を行い、認定後に郵送で書類を受け取る形となります。書面申請では、提出前の準備と書類管理がそのまま実務の成否に直結するため、手順を正確に把握しておくことが重要です。

 

まず、申請書の様式は中小企業庁の公式サイトから入手します。必要事項をすべて記入した後、提出に進む前に必ず全ページを複写して保管しておきます。この控えが、後に補助金申請や税務手続きで使用する認定申請書の写しとなるため、提出後に作成することはできません。

 

申請書類一式を送付する際には、認定後に返送される認定書を受け取るための返信用封筒を同封します。認定書はA4サイズで交付されるため、折らずに返送できる封筒を選ぶことが前提となります。封筒には宛名を明記し、必要な金額の切手を貼付します。返送方法として簡易書留などを希望する場合は、その旨を分かるように記載し、追加分の切手を忘れずに準備します。

 

審査が完了すると、同封した返信用封筒を使用して認定書が郵送されます。書面申請の場合、認定書は袋とじの形式で交付され、申請書の別紙も含めて一体となっています。この袋とじ部分に押される認証印が、文書の正式性を示す重要な要素となります。

受領後は、袋とじを開封せず、そのままの状態で保管することが推奨されます。後の税務申告や補助金申請、金融機関への提出において、袋とじの状態が確認できることが求められる場合があるためです。書面申請では、提出前の写しの確保と、認定後の原本管理が特に重要なポイントとなります。

申請から交付までの期間

経営力向上計画は、申請してすぐに認定される制度ではありません。申請から認定書の交付までに一定の審査期間を要するため、あらかじめ標準的な処理期間を把握した上でスケジュールを組むことが、制度活用の成否を左右します。

 

電子申請で、かつ提出先が経済産業部局のみの場合は、比較的スピーディーに審査が進みます。このケースでは、申請内容に不備がなければ、休日を除いておおむね2週間前後で認定が下りることが一般的です。税制措置や補助金の期限が迫っている場合には、最も現実的な選択肢となります。

 

一方、提出先が単一省庁であっても、経済産業部局以外が関与する場合は、審査に一定の時間を要します。この場合、標準的な処理期間は1か月程度と見込んでおく必要があります。さらに、事業内容が複数の省庁にまたがる場合には、関係部局間での確認が発生するため、審査期間は1か月半前後に延びることがあります。

 

不動産取得税の軽減措置や、許認可の承継に関する特例など、他の制度と連動した支援措置を利用する場合は、経営力向上計画の認定後に、追加で行政機関による確認や評価が行われます。そのため、実際に制度を使える状態になるまでには、さらに時間がかかるケースも想定しておく必要があります。

 

特に注意が必要なのが、年度末の設備投資や補助金の申請期限が絡むケースです。税制措置を利用する場合、多くの制度では設備の取得前に計画認定を受けていることが原則とされています。このため、「設備を先に購入してから申請する」という進め方は認められない場合があります。

 

こうした事情を踏まえると、経営力向上計画の申請は、設備投資や補助金申請の直前に行うものではなく、数か月先の予定を見据えて逆算で準備することが重要です。処理期間を甘く見積もらず、余裕を持った申請スケジュールを組むことが、制度を確実に活用するための実務上のポイントとなります。

認定申請書の写しおよび認定書の保管と管理

認定申請書の写しと認定書は、計画期間中および税務申告期間中を通じて重要な証明書類となります。紛失や破損を防ぎ、必要な時に速やかに提出できるよう、適切な管理体制を構築しましょう。

適切な保管方法

経営力向上計画に関する認定申請書の写しと認定書は、申請時だけでなく、その後の税務申告や補助金申請、金融機関とのやり取りにおいても繰り返し使用される重要書類です。そのため、「認定を受けたら終わり」ではなく、長期的な活用を前提とした保管体制を整えておく必要があります。

 

まず、書面申請で交付された認定書の原本は、袋とじの状態を維持したまま保管することが基本となります。袋とじ部分の認証印は、文書の正式性を示す重要な要素であり、開封や破損があると、提出先によっては説明を求められることがあります。原本は専用のクリアファイルやバインダーに入れ、折れや汚れを防いだ状態で管理します。

 

保管場所については、耐火性や施錠が確保できるキャビネットや金庫など、社内の重要書類と同等の扱いが望まれます。経営力向上計画の計画期間は通常3年から5年に及び、さらに税務上の保存期間を考慮すると、少なくとも7年程度は参照できる状態で保管しておくことが現実的です。

 

一方で、日常的な確認や提出対応に原本を使うことは避け、実務では写しを活用するのが基本です。認定申請書の写しと認定書の写しをセットで保管し、税務申告用、補助金申請用、金融機関提出用など、用途別にコピーを用意しておくと、急な提出依頼にも対応しやすくなります。

 

あわせて、デジタルデータでの管理も欠かせません。電子申請の場合はダウンロードしたPDFをそのまま保存し、書面申請の場合は高解像度でスキャンしてPDF化します。袋とじの状態や認証印が確認できるよう、全ページを鮮明に保存することが重要です。データは社内サーバーやクラウドストレージなど、複数の場所にバックアップを取ることで、紛失や災害リスクに備えます。

 

ファイル名には、認定日や計画期間、企業名が一目で分かる情報を含めておくと、数年後に見返す際にも迷いません。例えば、認定書と申請書を同じフォルダ内で管理し、計画ごとに整理しておくことで、変更申請や追加投資が発生した場合にもスムーズに対応できます。

 

このように、経営力向上計画の書類は「提出用の書類」ではなく、経営施策を説明するための長期的な証拠資料として扱うことが重要です。適切な保管と管理を行うことで、制度活用の幅が広がり、後からの確認や説明にも自信を持って対応できる状態を維持できます。

提出時の注意点

認定申請書の写しと認定書の写しは、税務申告、補助金申請、金融機関への融資申込など、複数の場面で提出を求められます。しかし、同じ書類であっても提出先によって求められる扱いは異なるため、提出前の確認が欠かせません。

 

まず重要なのは、提出先ごとに必要書類や提出方法が微妙に異なる点です。補助金では公募要領に記載された提出書類が基準となり、税務申告では税務署の指示や申告書様式に従う必要があります。金融機関の場合も、融資制度ごとに必要となる書類や部数が異なるため、「前回と同じ対応で問題ない」と判断せず、都度要件を確認する姿勢が重要です。

 

写しを提出する際は、書類の視認性にも注意が必要です。全ページが欠けることなく、カラーで鮮明に複写されているかを必ず確認します。特に袋とじの認証印や押印部分は、認定の事実を示す重要な要素であるため、影や切れがなく判別できる状態であることが求められます。提出前に一度目を通し、不鮮明な箇所がないかを確認することで、差し戻しのリスクを減らせます。

 

原本については、原則として社内で保管し、提出するのは写しのみに留めます。やむを得ず原本の提出を求められた場合には、そのまま渡すのではなく、必ず受領の証跡が残る形で対応することが重要です。受領証を受け取り、返却予定日を確認しておくことで、後日の紛失や行き違いを防ぐことができます。

 

また、複数の支援制度を並行して利用する場合、同じ書類を異なる提出先に提出することになります。その際は、提出先ごとに必要な部数を整理し、あらかじめ予備のコピーを用意しておくと安心です。急な追加提出や再提出の要請にも、慌てず対応できる体制を整えておくことが、実務上の負担を軽減します。

 

最後に、提出履歴の管理も重要なポイントです。いつ、どの書類を、どこへ提出したのかを簡単に振り返られるよう、社内で管理台帳を作成しておくと、後日の確認や説明がスムーズになります。認定申請書と認定書は「一度出して終わり」の書類ではないため、提出後まで含めて管理する意識を持つことが、制度活用を安定させる鍵となります。

紛失時の再発行手続き

認定申請書の写しや認定書を紛失した場合、放置せずに早期に状況を整理し、取得方法に応じた対応を取ることが重要です。これらの書類は、税務申告や補助金申請、金融機関との手続きにおいて後から求められることも多く、紛失に気づいた時点での初動が、その後の対応スピードを左右します。

 

電子申請を利用していた場合は、比較的対応は容易です。経営力向上計画の申請プラットフォームへ再度ログインすることで、申請時の書類や認定書をデータとして再取得できます。このとき、GビズIDのログイン情報が適切に管理されていれば、特別な手続きを行うことなく、必要な書類をいつでも確認できる状態を維持できます。

 

一方、書面申請で認定を受けていた場合は、再取得までに一定の時間を要する可能性があります。この場合、計画を認定した行政機関へ直接連絡し、再交付や写しの発行が可能かを相談することになります。提出先は事業内容によって異なるため、まずは自社の経営力向上計画をどの機関が認定したのかを正確に把握することが出発点となります。

 

書面による再交付は、申請内容の確認や内部手続きを伴うため、数週間単位の時間がかかるケースも想定されます。そのため、制度を活用する実務の中では、「紛失してから動く」のではなく、紛失しない前提での備えが何よりも重要です。原本の保管に加え、デジタルデータとしてのバックアップを複数箇所に保存しておくことで、実務上のリスクを大きく軽減できます。

 

また、変更申請や追加投資を行っている場合には、最新の認定書だけでなく、過去に交付された認定書も含めて一連の書類を保管しておくことが望ましいといえます。計画の変更履歴が整理されていることで、税務調査や監査の際に、経営判断の経緯や制度活用の正当性をスムーズに説明できるようになります。

 

認定申請書と認定書は、単なる提出用書類ではなく、中長期にわたって企業の意思決定を裏付ける証拠資料です。万一の事態に備えた管理体制を整えておくことが、経営力向上計画を安心して活用するための重要なポイントとなります。

認定書・申請書を「制度対応」で終わらせないために

ここまで、経営力向上計画における 認定申請書の写しと認定書 について、
その違いから入手方法、活用場面、保管・管理の実務まで詳しく解説してきました。

実務を正しく進めるうえで、これらの書類を 「揃える」「保管する」 ことは欠かせません。
しかし、実際の現場では次のような声も多く聞かれます。

・この認定内容、今の事業や投資計画と本当に合っているのか
・補助金や税制に、もっと有利につなげられる余地はないのか
・変更申請すべきか、そのままでよいのか判断できない
・金融機関への説明で、どこをどう見せれば評価されるのか分からない

これは、書類の問題ではなく、
経営力向上計画を「どう使うか」という視点が不足している状態 とも言えます。

経営力向上計画は、
認定を受けること自体が目的ではなく、
本来は 設備投資・資金調達・補助金活用・経営改善を一本の線でつなぐための設計図 です。

ProdX Crowdでは、経営力向上計画を

申請書類としてではなく

「今後の経営判断に使える計画」として

位置づけ、次のような支援を行っています。

現在の認定内容が 税制・補助金・金融支援にどうつながるか の整理

申請書・認定書の内容と 実際の事業・投資計画とのズレの確認

変更申請や次の投資を見据えた 計画の組み直し・再設計

制度を“点”ではなく“流れ”で使うための実務整理

「この認定書、ちゃんと活かせているか一度確認したい」
「次の補助金や設備投資に向けて、計画を見直したい」
「制度を使い切れていない気がする」

そう感じたタイミングこそが、相談する最適なタイミングです。

ProdX Crowdでは、
無理な営業は行わず、今やるべきこと・やらなくてよいことも含めて
現状整理からご一緒します。

経営力向上計画と認定書を、
「提出して終わる書類」ではなく、経営を前に進める武器にするために。

必要なときに、いつでもお気軽にご相談ください。

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