経営力向上計画の雛形を完全解説!記載例とダウンロード方法

経営力向上計画の申請を検討している中小企業経営者にとって、雛形の入手と正確な記入方法の理解は認定取得への第一歩です。本記事では、中小企業庁が提供する公式雛形のダウンロード方法から、業種別記載例の活用法、記入時の注意点まで、申請に必要な情報を網羅的に解説します。
この記事の監修
中小企業診断士 関野 靖也
大学卒業後、大手IT企業にて、システムエンジニアとして勤務。株式会社ウブントゥ創業後は補助金申請支援実績300件以上、経営力向上計画や事業継続力向上計画など様々な公的支援施策の活用支援。
中小企業庁 認定経営革新等支援機関
中小企業庁 情報処理支援機関
中小企業庁 M&A支援機関
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会
経済産業大臣登録 中小企業診断士
経営力向上計画の雛形とは
経営力向上計画の雛形は、中小企業等経営強化法に基づく認定申請書の様式です。中小企業庁が提供する公式フォーマットを使用することで、必要項目を漏れなく記載でき、スムーズな認定取得につながります。
申請書様式の基本構成
認定申請書は様式第1として提供され、記載要領が付属しています。A4用紙3枚程度のシンプルな構成で、企業概要、現状認識、経営力向上の目標と指標、具体的な実施内容、資金調達計画などを記載します。
申請書は表紙となる「経営力向上計画に係る認定申請書」と、別紙の「経営力向上計画」で構成されます。表紙には提出先の主務大臣名、企業の住所・名称・代表者名を記入し、別紙に詳細な計画内容を展開する形式です。
計画期間は3年から5年の間で設定でき、最大の5年間を推奨しています。実施時期の始期は申請日から2カ月が限度となっており、遡及して計画を開始することも可能ですが、事業承継等の支援措置を利用する場合は遡及申請ができません。
雛形を使うメリット
公式雛形を使用する最大のメリットは、認定に必要な項目が網羅されている点です。自己流で作成すると重要な記載事項を見落とす可能性がありますが、雛形に沿って記入すれば確実に要件を満たせます。
また、記載要領付きの雛形には各項目の説明が詳しく記載されており、初めて申請する事業者でも理解しやすい構成になっています。
どの程度の分量で記載すべきかの目安も把握でき、各項目8行から10行程度を要点を押さえて記載することで、審査担当者に伝わりやすい計画書が完成します。
雛形のダウンロード方法
経営力向上計画の雛形は、中小企業庁の公式ホームページから無料でダウンロードできます。最新版の様式を使用することが重要なため、申請直前に最新版を確認してダウンロードしましょう。
中小企業庁公式サイトからの入手
中小企業庁のホームページにアクセスし、「政策について」から「経営力向上支援」のページに進みます。「申請書様式類」のセクションに、記載要領付きの認定申請書(様式第1)がPDFまたはWord形式で掲載されています。
Word形式をダウンロードすれば、パソコン上で直接入力できるため便利です。記入しながら内容を修正できるため、完成度の高い申請書を作成できます。
また、経産局宛ての申請については、経営力向上計画チェックシートも併せてダウンロードしましょう。このチェックシートは申請書の記載漏れや不備を防ぐために活用します。プラットフォームで電子申請する場合は添付不要ですが、郵送申請の場合は必須です。
プラットフォームでの作成機能
経営力向上計画申請プラットフォームを利用すれば、オンライン上で申請書を作成できます。このプラットフォームは入力項目のエラーチェックや自動計算機能を備えており、記入ミスを大幅に減らせます。
プラットフォームの利用にはGビズIDプライムの取得が必要です。GビズIDは政府の共通認証システムで、取得には印鑑証明書などが必要となり、発行まで時間がかかるため早めの準備が推奨されます。
電子申請できない場合でも、プラットフォームで申請書を作成してPDF出力し、郵送することが可能です。自動計算機能などの恩恵を受けられるため、紙申請を行う場合でもプラットフォームでの作成を検討する価値があります。
雛形の記載方法と記入例
雛形への記入では、国の指針に沿った内容であることが求められます。複雑に書きすぎず、必要な情報を簡潔に記載することが認定取得のポイントです。
企業概要欄の書き方
企業概要欄には、事業者の氏名または名称、代表者名、資本金または出資額、常時使用する従業員数、法人番号、設立年月日を記載します。法人番号は13桁の番号を正確に記入しましょう。
事業分野と事業分野別指針名の欄では、日本標準産業分類に基づく自社の事業分野を記載します。事業分野別指針が策定されている業種はその名称を、策定されていない業種は「基本方針」と記載します。
実施時期は計画の開始月と終了月を記入します。3年、4年、5年のいずれかの期間を選択し、月単位で明確に記載することが必要です。
現状認識の記載ポイント
現状認識の項目では、自社の事業概要、商品・サービスの特徴、市場環境、自社の強み・弱みを簡潔に記載します。ローカルベンチマークなどの経営診断ツールを活用すると、客観的な現状分析ができます。
事業分野別指針に示されている規模区分(小規模・中規模)を明記することも重要です。建設業や製造業など、業種によって規模の定義が異なるため、該当する指針を確認しましょう。
自社の課題や経営力向上が必要な理由を具体的に述べることで、計画の必要性が明確になります。
経営力向上目標の設定方法
経営力向上の目標は、労働生産性や有形固定資産回転率などの指標を用いて数値で示します。計画期間に応じた目標伸び率が定められており、3年計画なら労働生産性を年平均1%以上、5年計画なら年平均2%以上向上させる目標設定が必要です。
指標の計算には決算書のデータを使用します。営業利益、人件費、減価償却費などの数値を正確に記入し、計画終了時の目標値を算出します。プラットフォームを使用すれば、数値を入力するだけで自動計算されるため便利です。
複数の指標を設定することも可能で、事業分野別指針で推奨される指標を選択すると審査がスムーズです。
具体的施策の記入例
経営力向上の内容として、具体的な実施事項を記載します。事業分野別指針の該当箇所を明記し、どのような取り組みを行うかを具体的に説明します。
製造業であれば「熟練工員の技能を反映した業務マニュアルを作成し、技術の形式知化を図る」、小売業であれば「顧客管理システムを導入し、購買データ分析による効率的な在庫管理を実現する」など、自社の状況に合わせた内容を記載します。
実施期間は各取組について開始時期と完了時期を明記し、計画全体の実施時期と整合性を取ります。新事業活動に該当する場合は該当欄に○を記入しましょう。
業種別の記載例活用法
中小企業庁のホームページには、製造業、建設業、小売業、サービス業など、様々な業種の記載例が公開されています。自社の業種に近い記載例を参考にすることで、効率的に申請書を作成できます。
製造業向け記載例
製造業の記載例では、設備投資による生産性向上や、熟練技能の継承、品質管理体制の強化などが典型的な内容として示されています。金属加工業や機械装置製造業など、具体的な業種を想定した記載例があります。
事業分野別指針では、製造業の規模区分として従業員数や設備投資額による分類が示されており、自社がどの規模に該当するかを明確にすることが求められます。
設備投資を伴う計画の場合、取得する設備の種類や金額、資金調達方法を詳細に記載します。中小企業経営強化税制を活用する場合は、工業会等による証明書の添付が必要です。
サービス業向け記載例
サービス業では、ITシステムの導入による業務効率化、従業員の教育研修による専門性向上、顧客満足度の向上施策などが記載例として示されています。飲食業、宿泊業、専門サービス業など、業種によって重点施策が異なります。
サービス業の場合、設備投資だけでなく人材育成やノウハウの蓄積など、無形資産への投資も重要な経営力向上施策となります。従業員のスキルアップ計画や研修内容を具体的に記載しましょう。
顧客データの活用やマーケティング施策の改善なども、経営力向上の取組として有効です。
記載例をカスタマイズする方法
記載例をそのまま転用するのではなく、自社の実情に合わせてカスタマイズすることが重要です。記載例はあくまで参考であり、自社固有の課題や強みを反映させた計画にすることで、実効性の高い計画となります。
記載例の表現を参考にしながら、自社の商品名、サービス内容、具体的な数値目標などを盛り込みます。
経営者自身が実現したい取組を計画に反映させることで、認定後の実行段階でもモチベーションを維持できます。認定支援機関の支援を受けながらカスタマイズすると、より質の高い計画書が完成します。
雛形作成時の注意点
申請書の記載では、いくつかの典型的なミスが発生しやすいポイントがあります。これらに注意して作成することで、差し戻しや認定遅延を防げます。
よくある記載ミス
申請日と書類到着日が大きく乖離していると、申請が受理されない可能性があります。申請日は提出日または郵送日を記入し、作成日から時間が経過している場合は日付を修正しましょう。
事業分野別指針の該当箇所の記入漏れも多いミスです。各実施事項について、指針のどの項目に対応するかを明記する必要があります。指針を十分に読み込んで、適切な箇所を引用しましょう。
計画全体の実施時期と各実施事項の実施期間に整合性がない場合も指摘を受けます。計画終了後に実施が予定されている取組がないか、開始時期が計画開始前になっていないかを確認します。
チェックシートの活用
経営力向上計画チェックシートは、申請前の最終確認に必須のツールです。記載漏れ、計算ミス、添付書類の不足などを項目ごとにチェックできます。
チェックシートには、必須記載事項、条件付き記載事項、任意記載事項が明確に区分されており、自社の申請内容に応じて確認すべき項目が分かります。
税制措置を受ける場合の工業会証明書の添付、金融支援を受ける場合の資金調達計画の記載など、支援措置の種類によって必要な対応が異なります。チェックシートで漏れがないか入念に確認しましょう。
まとめ
経営力向上計画の雛形は中小企業庁のホームページから無料でダウンロードでき、記載要領と業種別記載例を参考にすれば、初めての申請でも作成可能です。プラットフォームの自動計算機能やエラーチェック機能を活用すれば、より正確な申請書を効率的に作成できます。
記載の際は、国の指針に沿った内容を簡潔に記載し、自社の実情に合わせたカスタマイズを行うことが重要です。チェックシートで最終確認を行い、不備のない申請書を提出しましょう。認定支援機関のサポートを受けることで、認定の可能性がさらに高まります。

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