経営力向上計画2023年度完全解説|認定企業が急増中

 経営力向上計画は2023年度も多くの中小企業が活用した支援制度です。税制優遇や金融支援により経営基盤の強化を実現できます。
本記事では2023年度の認定状況や制度の詳細、申請の具体的な手順まで網羅的に解説します。

この記事の監修

中小企業診断士 関野 靖也

大学卒業後、大手IT企業にて、システムエンジニアとして勤務。株式会社ウブントゥ創業後は補助金申請支援実績300件以上、経営力向上計画や事業継続力向上計画など様々な公的支援施策の活用支援。

中小企業庁 認定経営革新等支援機関
中小企業庁 情報処理支援機関
中小企業庁 M&A支援機関
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会
経済産業大臣登録 中小企業診断士

2023年度の経営力向上計画の動向

 2023年度は経営力向上計画の認定件数が着実に増加した年でした。制度の認知度向上とともに活用企業が拡大しています。

認定状況の推移

 2023年10月31日時点で経営力向上計画の累計認定件数は163,757件に達しました。制度開始の2016年7月以降、右肩上がりで増加を続けています。
毎年約25,000件程度が新規に認定を受けており、2023年度も同様のペースで推移しました。特に税制措置を目的とした申請が大半を占めています。

製造業が最も多く64,796件、次いで建設業が48,968件と、この2業種だけで全体の62%以上を占めています。設備投資の必要性が高い業種での活用が顕著です。

2023年度の制度運用状況

 2022年4月から経済産業部局宛ての申請は完全電子化に移行し、2023年度も電子申請プラットフォームでの手続きが主流となりました。処理期間が約14日に短縮され利便性が向上しています。

 

GビズIDプライムアカウントの取得が必須となったため、申請準備に2週間程度の余裕を持つことが推奨されました。2023年度においても事業分野別指針に基づく計画策定が求められ、21の事業分野それぞれに適した経営力向上策の明示が重要でした。

経営力向上計画の基本概要

経営力向上計画は中小企業等経営強化法に基づく国の認定制度です。人材育成やコスト管理などマネジメント向上や設備投資を通じて経営力を強化する計画を策定し主務大臣の認定を受けます。

対象となる事業者

 従業員数2000人以下の特定事業者が対象です。株式会社などの会社組織だけでなく個人事業主も申請できます。組合や一般社団法人、医療法人、社会福祉法人、NPO法人なども対象となっており幅広い組織形態が制度を利用可能です。

 

2023年度は特例措置により資本金10億円以下かつ従業員数2000人超の企業も令和5年3月31日まで特定事業者等とみなされました。この経過措置を活用した企業も一定数存在しました。

認定のメリット

 中小企業経営強化税制により設備投資額の即時償却または取得価額の10%の税額控除が選択可能です。資本金3000万円から1億円の法人は7%の税額控除となります。

 

日本政策金融公庫による基準利率からの優遇融資や中小企業信用保険法の特例による別枠保証など金融支援も充実しています。

事業承継時の登録免許税や不動産取得税の軽減措置、許認可承継の特例など法的支援措置も受けられます。

2023年度に申請する際のポイント

2023年度に経営力向上計画を申請する場合の重要なポイントと注意事項を整理します。

電子申請システムの活用

 経営力向上計画申請プラットフォームでの電子申請が標準となりました。GビズIDプライムの事前取得が必須です。

 

プラットフォームでは記入項目のエラーチェックや自動計算などサポート機能が充実しています。申請書の一時保存も可能で段階的な作成が進められます。

電子申請なら郵送費用が不要で経済産業部局宛ての場合約14日で認定されます。紙申請の約30日と比較して大幅に短縮できるメリットがあります。

設備投資の計画策定

 A類型からE類型まで設備の種類に応じた類型があります。2023年度においても工業会等の証明書または経済産業大臣の確認書が申請前に必要でした。

 

証明書や確認書は設備取得前に申請する必要があります。設備メーカーへの依頼から取得まで時間を要するため余裕を持った準備が重要です。

 

原則として経営力向上計画認定後に設備を取得しますが、例外的に申請書到達日から遡って60日以内の取得も認められています。

計画内容の具体化

 事業分野別指針または基本方針に基づいた計画策定が必須です。企業概要、現状認識、目標設定、経営力向上の内容を明確に記載します。

 

労働生産性や有形固定資産回転率など定量的な目標指標の設定が求められます。目標達成のための具体的な取り組み内容を8行から10行程度で簡潔に説明します。

 

認定経営革新等支援機関のサポートを受けることで計画の質が高まります。商工会議所や税理士、公認会計士など専門家への相談を推奨します。

申請から認定までの流れ

2023年度の標準的な申請フローと各段階での留意点を解説します。

事前準備段階

 GビズIDプライムアカウントを取得します。印鑑証明書の郵送が必要で審査完了まで約2週間かかるため最優先で手続きを開始します。

 

利用したい支援措置を明確にします。税制措置、金融支援、法的支援で必要な書類や手続きが異なるため事前確認が重要です。

 

直近の決算書など添付書類を準備します。設備投資を伴う場合は工業会証明書や経済産業局確認書の取得手続きも並行して進めます。

申請書の作成

 経営力向上計画申請プラットフォームにログインし申請書を作成します。企業情報の登録から始め各項目を順次入力していきます。

 

日本標準産業分類で事業分野を正確に判断し適切な提出先を確認します。事業分野により主務大臣が異なるため間違えないよう注意が必要です。現状認識では財務指標や市場環境を具体的に記述します。目標設定では実現可能な数値を示し取り組み内容との因果関係を明確にします。

申請と審査

 作成した申請書を電子申請で提出します。経済産業部局宛ての場合、申請受理から約14日で認定書が交付されます。複数省庁にまたがる申請や都道府県経由の申請では処理期間が長くなります。不動産取得税軽減措置を利用する場合は特に余裕を持った申請が求められます。

申請内容に疑義や不備があると照会や差し戻しが発生します。処理期間が延びる原因となるため提出前の入念なチェックが重要です。

税制措置の詳細と活用方法

2023年度における中小企業経営強化税制の具体的な内容と効果的な活用方法を説明します。

即時償却の活用

 取得価額全額を事業年度内に経費計上できます。大きな利益が出た年度に設備投資を行うことで課税所得を大幅に圧縮できます。

 

減価償却では通常数年から十数年かけて経費化しますが即時償却なら初年度に全額を損金算入可能です。キャッシュフローの改善効果も期待できます。

 

製造業の旋盤導入や建設業の重機購入など高額設備の取得時に特に有効です。決算予測を立てて最適なタイミングで活用します。

税額控除の選択

 取得価額の10%を法人税額から直接控除できます。資本金3000万円から1億円の法人は7%となります。

 

税額控除は利益の有無に関わらず法人税を直接減額できる点が特徴です。安定的に利益が出ている企業には即時償却より有利な場合があります。

 

即時償却と税額控除は選択制でありどちらか一方のみ適用できます。自社の財務状況や今後の利益見通しを踏まえて最適な方を選択します。

設備類型別の対応

 A類型は生産性向上設備で工業会等の証明書が必要です。B類型は収益力強化設備で経済産業局の確認書を取得します。

 

C類型はデジタル化設備、D類型は経営資源集約化に資する設備です。それぞれ要件が異なるため該当する類型を正確に判断します。

 

2023年度においても各類型の要件を満たすことが税制措置適用の前提でした。設備選定時から税制要件を意識した計画策定が求められます。

認定後の手続きと変更申請

経営力向上計画の認定後に必要な対応と設備追加時の変更手続きについて解説します。

計画の実行と報告

 認定後は計画に従って取り組みを実施します。設備投資の場合は認定事業年度内に取得し稼働を開始することが重要です。

年1回程度のフォローアップ調査があり実施状況の報告が求められる場合があります。計画の進捗状況や目標達成度を把握しておく必要があります。

 

税制措置を受ける場合は確定申告時に必要書類を提出します。認定書や工業会証明書の写しなど申請資料は確実に保管しておきます。

変更認定申請の方法

 計画期間内に設備を追加する場合は変更認定申請が必要です。変更申請書と変更後の経営力向上計画、実施状況報告書を提出します。追加設備についても取得前に変更認定を受けることが原則です。新たな工業会証明書や経済産業局確認書の取得も必要となります。

前回認定された計画の写しを添付し変更内容を明確に示します。変更手続きも電子申請プラットフォームから可能です。

まとめ

 2023年度の経営力向上計画は累計16万件超の認定実績を持つ確立された支援制度でした。税制優遇により設備投資の実質負担を大きく軽減でき経営基盤強化に直結します。

 

電子申請システムの整備で手続きも簡便化され申請から約14日での認定取得が可能です。GビズIDの事前取得や工業会証明書の準備など計画的な対応が成功の鍵となります。

 

自社の経営課題と照らし合わせながら制度活用を検討することをお勧めします。認定経営革新等支援機関への相談も効果的です。

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