経営力向上計画を1回の申請で確実に認定取得する方法

 経営力向上計画は中小企業の生産性向上を支援する制度です。
税制優遇や金融支援などのメリットを受けられますが、書類不備で差し戻しになると時間とコストが無駄になります。
本記事では1回の申請で確実に認定を得るための具体的な手順とポイントを解説します。

この記事の監修

中小企業診断士 関野 靖也

大学卒業後、大手IT企業にて、システムエンジニアとして勤務。株式会社ウブントゥ創業後は補助金申請支援実績300件以上、経営力向上計画や事業継続力向上計画など様々な公的支援施策の活用支援。

中小企業庁 認定経営革新等支援機関
中小企業庁 情報処理支援機関
中小企業庁 M&A支援機関
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会
経済産業大臣登録 中小企業診断士

経営力向上計画の基本知識

 経営力向上計画は中小企業等経営強化法に基づく支援制度です。

人材育成やコスト管理などマネジメント向上や設備投資により自社の経営力を高める計画を策定し、主務大臣の認定を受けることで各種支援措置を活用できます。

認定を受けられる事業者の条件

 資本金10億円以下かつ従業員2000人以下の中小企業者が対象となります。個人事業主や社会福祉法人も申請可能です。製造業であれば資本金3億円以下または従業員300人以下、サービス業であれば資本金5000万円以下または従業員100人以下など、業種により細かな要件が定められています。

企業組合や協業組合、事業協同組合なども認定対象に含まれており、幅広い事業者が制度を利用できる仕組みとなっています。

認定によるメリット

 認定を受けると中小企業経営強化税制により設備投資額の全額即時償却または10%の税額控除が選択でき、法人税や所得税の大幅な軽減が実現します。

金融支援では日本政策金融公庫の低利融資や民間金融機関の融資に対する信用保証の別枠化などが受けられ資金調達の選択肢が広がります。

事業承継時には登録免許税や不動産取得税の軽減措置も適用されます。事業承継に伴う税負担を抑えられる点も大きな魅力です。

1回で認定を得るための事前準備

申請前の入念な準備が1回での認定成功の鍵となります。必要書類の確認と計画内容の精査を徹底的に行いましょう。

GビズIDの取得

 経営力向上計画申請プラットフォームでの電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。取得までに2週間程度かかるため早めに手続きを開始してください。アカウント取得には印鑑証明書の郵送が必要です。申請から審査完了まで時間がかかるため、計画策定と並行して進めることをお勧めします。

 

電子申請なら経済産業部局宛ての場合約14日で認定されます。紙申請の約30日と比べて大幅に短縮できるため、GビズID取得の手間をかける価値は十分にあります。

設備投資計画の場合の追加準備

 経営力向上設備等を取得する計画では工業会等による証明書または経済産業大臣による確認書が必要です。これらは設備取得前に申請しなければなりません。

 

証明書取得には設備メーカーへの依頼から工業会の確認まで時間を要します。計画申請の1ヶ月以上前から準備を始めることが望ましいでしょう。

 

設備は原則として経営力向上計画認定後に取得しますが、例外的に申請書到達日から遡って60日以内の取得も認められています。

経営革新等支援機関への相談

 商工会議所や商工会、税理士、公認会計士など認定経営革新等支援機関に計画策定の支援を依頼できます。専門家のアドバイスにより申請書類の質が高まります。

 

初めて申請する場合は特に支援機関の活用をお勧めします。

過去の認定事例や不備になりやすいポイントなど実践的な知識を得られます。

支援機関によるサポートは有料の場合もありますが、1回での認定確率を高めるための投資として検討する価値があります。

申請書作成の具体的ポイント

申請書は手引きと記載例に沿って正確に記入することが重要です。複雑に書きすぎず要点を押さえた記載を心がけましょう。

企業概要欄の書き方

 会社名や所在地、代表者名は登記情報と完全に一致させてください。わずかな表記の違いも不備として指摘される可能性があります。

事業内容は日本標準産業分類の中分類と細分類を正確に記載します。この分類により提出先の主務大臣が決まるため特に注意が必要です。

従業員数や資本金は直近の決算書の数値を基に記入します。決算書の写しを添付する場合は数値の整合性を確認してください。

現状認識の記載方法

 自社の経営状況を客観的に分析し課題を明確にします。売上高や営業利益率などの財務指標、市場環境や競合状況を具体的に記述しましょう。ローカルベンチマークなどの経営診断ツールを活用すると効果的で定量的なデータに基づく現状分析は説得力を高めます。

 

課題は抽象的な表現を避け、具体的な数値や事実を用いて記載します。

例えば「生産性が低い」ではなく「従業員1人当たり売上高が同業平均を20%下回る」と書くと良いでしょう。

経営力向上の目標設定

 計画期間は通常3年から5年で設定します。労働生産性や有形固定資産回転率など定量的な目標指標を明記してください。目標数値は現状分析に基づいた実現可能性の高い水準に設定します。

 

過度に高い目標は計画の信頼性を損ないます。売上高や営業利益率の向上目標も併せて記載すると、経営力向上による経営改善効果が明確になります。

経営力向上の内容

 具体的な取り組み内容を8行から10行程度で簡潔に記載します。「何を、いつ、どのように実施するか」を明確にしてください。

 

設備投資の場合は導入する設備の種類と仕様、導入時期、期待される効果を詳しく説明します。人材育成やIT化などソフト面の取り組みも同様に具体性が求められます。

 

取り組み内容と目標指標の因果関係が論理的に説明できることが重要です。この取り組みによってなぜその目標が達成できるのかを明示しましょう。

申請手続きの流れと注意点

申請から認定までの流れを理解し、各段階でのチェックポイントを押さえることで手続きをスムーズに進められます。

申請方法の選択

 電子申請と紙申請のいずれかを選択できます。電子申請は経営力向上計画申請プラットフォームから行い、経済産業部局宛ての場合は約14日で認定されます。

紙申請は申請書様式をダウンロードして記入し、事業分野ごとの主務大臣または地方支分部局に郵送します。処理期間は約30日、複数省庁にまたがる場合は約45日です。

 

不動産取得税の軽減措置を利用する場合は都道府県経由での提出が必要です。

この場合は電子申請ができないため注意してください。

提出書類のチェックリスト

 認定申請書本体に加え、直近の決算書の写しが基本的な添付書類です。税制措置を利用する場合は工業会等の証明書または経済産業大臣の確認書も必要になります。

 

金融支援を受ける場合は金融機関の事前確認書、法的支援を利用する場合は登記事項証明書など、活用する支援措置により必要書類が異なります。手引きの「必要書類チェックリスト」を活用して漏れのないよう確認しましょう。不足書類があると差し戻しの原因となります。

申請後の流れ

 申請受理後、主務大臣による審査が行われます。内容に疑義がある場合や不備がある場合は照会や差し戻しが発生します。認定されると認定書が交付されます。電子申請の場合はプラットフォーム上で確認でき、紙申請の場合は郵送で届きます。

認定後は計画に従って取り組みを実施します。年1回程度のフォローアップ調査があり、実施状況の報告が求められる場合があります。

よくある不備と対策

申請書の差し戻しや認定遅延につながる典型的な不備とその対策を知っておくことで、1回での認定確率を高められます。

記載内容の不整合

 申請書内で数値や内容に矛盾があると不備として指摘されます。企業概要欄の従業員数と現状認識欄の記載が異なる、目標指標の計算式が合わないなどのケースが多発しています。

 

提出前に申請書全体を通読し、矛盾や不整合がないか複数人でダブルチェックすることをお勧めします。決算書など添付資料との整合性も重要です。申請書に記載した数値が決算書の数値と一致しているか必ず確認してください。

事業分野の誤認

 事業分野の判断を誤ると提出先が間違い、処理が遅れる原因となります。

日本標準産業分類を正確に確認し、複数の事業を営む場合は主たる事業で判断します。判断に迷う場合は事前に主務官庁や支援機関に相談することをお勧めします。電話での問い合わせにも対応している場合が多いです。

提出先一覧は中小企業庁ホームページの「事業分野と提出先」で確認できます。必ず最新の情報を参照してください。

証明書類の不備

 設備投資計画で工業会証明書の取得を忘れるケースや、証明書の記載内容と申請書の内容が一致しないケースが散見されます。

証明書は申請前に必ず取得し、記載内容を申請書に正確に転記してください。

 

型番や仕様など細部まで一致させることが重要です。証明書の有効期限にも注意が必要です。古い証明書を使用すると認定されない可能性があります。

まとめ

 経営力向上計画の認定を1回で確実に得るには、事前準備の徹底と申請書の正確な記載が不可欠です。GビズIDの早期取得、支援機関の活用、複数人でのチェック体制構築により、手続きをスムーズに進められます。

本記事で紹介したポイントを実践し、効率的な認定取得を実現してください。

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